スロベニアに戻るとすぐ、個展の展示

 

翌朝、早くから国営テレビ出演、日本の染への関心は並々ならぬもので、番組の進め方も、こちらの意見を全て受け入れ、絞りの様子5分、藍染の様子と私の説明5分、最後に藍液から取り出して洗い、絞りを解いて、模様を見てもらうシーン9分と長いものでした。

午後市庁舎内でのワークショップでほとんどの方が「テレビを見ました。きれいでした」と興奮気味におっしゃり、スーパーに入ると、お客さんから「テレビ…」と声がかかり反響の大きさに驚きました。

個展の開会式では吉田大使がスロベニア語で、スピーチをされ、多くの方から作品について賛辞を頂きました。

 

3000人の戦死者と云う名前の小学校でも、ワークショップを開き、真剣に学ぶ子供達が染め上げた作品を持って、一人一人、あいさつに来て「今度、いつ来てくれますか?」と聞かれたのには胸が熱くなりました。

 

創立100年の記念授業として向かったリュブヤーナ大学では最初、染を行う研究室は15名までと言われていましたが、二度のワークショップはどちらも40名を越え、そのうち2回とも参加したのが10名を越す教授陣。

 

皆さんに絞りの面白さと感動を味わってもらったと安堵。
2名のアシスタント共々クタクタでしたが、心の通う交流ができたと実感。