長雨で周囲の草が伸びに伸びた。草刈機を動かしても、すぐ草が詰まってしまう。
短気は事故の元と慎重に作業。

そこで見つけた可憐な白い小花、げんのしょうこだ。 昔からの下痢止め薬だが、良い色が出る。草刈は中止でげんのしょうこ集め。

 

大きなタライいっぱいの生葉を水洗い。2~3cmに切って煮出す。
この季節だけのシックな茶紫に染まった。
タンニンいっぱいですよ。
と主張するような色だが、同様にタンニンを多く含む赤芽がしわ、茶、五倍子、共に似ているようで異なる色になるのが面白い。

9月には散ってしまう藪苧麻の枯れ落ちる寸前の葉から出る色が好きなので、今、絹のスカーフ地に念入りな縫い絞りを施している。

 

縫い始めて4日目、今夜には絞り終えるので、明朝は山へ藪苧麻を採りに行こう。
真夏の勢いのある色とは逆に残照のようなやさしいトキ色に染まる。
人生と重なるような自然の不思議です。

上がげんのしょうこ
下が桑の葉

※桑の葉