1978年(44年前)ゴヤ、ピカソ等の作品を見たくて2か月のスペイン旅をした。
マドリードのプラド美術館では日本人の一人旅がめずらしかったせいか、館員の皆さんが大変親切で、作品の説明もして下さった。
圧倒される大作揃いで3日通った。
トレドの教会で見たエルグレコの受胎告知は大原美術館にも同じ構図の作品があるが、巨大なキャンバスからのオーラは神々しいものだった。
ハプスブルク家の別荘だったアランフェス王宮の豪華さに息をのむ。
部屋毎にテーマがあり、装飾、調度品の洗練度の高さにカルチャーショックを受けた。
バルセロナは美術工芸が多分野でレベルが高く、毎日たくさんの美術館に通い、ゴブラン織りやガラス工芸の工房も訪ねた。
サクラダファミリア教会はまだ屋根がなく、あちこちに大きな石が積まれていた。
粗末なギシギシゆれるエレベーターで板を渡しただけの展望台に上り、中世の名残りを感じる街並や、コロンブスがアメリカから帰り着いた港を見た。
ガイドは居なく、作業中の石工さんが「完成までにはあと200年かかる」と教えてくださった。
先日テレビで2026年に完成! と人々の努力と機材の進歩が150年も工期を縮めたのだ。
現在、内部ではコンサートが催されているとか、4年後、元気だったらガウディの夢が幾多の匠の技で現実になった姿を見に行きたいと思う。