岡山県北部の町から稽古にみえている女性が「我家の水田のそばの斜面で見つけました」と大量の茜の根を持参。
天然染料の成育環境悪化故、貴重なものだ。
二人がかりで根がついた土を洗い落とし、細かくカット。
私が受取り、煮出して染液を作った。
二人は前以ってスカーフ生地に念入りな絞りを施しており
「さて我家の茜色は如何に」等とおしゃべりし乍ら染色、灰汁媒染でオレンヂとピンクの中間、夕焼の色、彼女たちは上気嫌で持ち帰った。
後に残る大量の根、まだまだ色が出る筈と翌日再び煮出して、ウールとシルクシフォン、二枚のスカーフを少々工程を変えて染めてみた。
ウールはエンヂ色に、シルクシフォンは紅色に染った。残り福と幸な気分。
町の皆さんにも見て頂こうとJR亀甲駅内のガラスケースの一角にツタンカーメンのエンドウ豆で染めたスカーフと共に展示した。
コロナが落ち着き、四年ぶりの高校の同窓会があり、津山市内のホテルに在郷者のみであるが45名集った。
懐しい面々が気持は高校生に戻り、手を取り合って再会を喜ぶ、名前のわからぬ人にも笑顔で会釈。
思い出話に時間が特急で過ぎる。
皆さんほとんどスマートになって一病二病お持ちの様子、口だけは達者は皆同じ、酒量は変らない男性陣、会えなかった四年の間に伴侶を失った人もあり「年に二度は会おう」と提案も出て心温まる同窓会だった。
帰宅して記念写真をルーペでじっくり見た。女性陣18名の中で今も横幅が広く丸く大きい顔は私だけではないか!驚いた。